第1話
場面は、大正9年秋、10歳の少年天堂一也が瀕死の母に水を飲ませ様と、必死になっている場面から始まる。しかし、母富士乃は1人の男の名前を言い残し、亡くなってしまう。その男の名前は朝倉景清男爵。
やがて、母の弔いに集まった近所の人々から、母が景清の屋敷でかつて働いており、景清にもて遊ばれ、捨られたことを教えられる。景清と別れた富士乃は一也の父と結婚し、一也が生まれたがこの夫がひどい男で散々放蕩をしたあげく、借金を残して死亡。母はそれから苦労のしどおしで、貧しいながらも一也を育ててきた。
近所の人々は、富士乃が不幸せになってボロキレのように亡くなったのは、口々に朝倉男爵のせいだと一也に吹き込む。一也も涙をこらえ、景清への復讐を幼い胸に誓う。こうして、天堂一也の朝倉景清男爵への復讐のための幕は切って落とされた。
しかし、待てよ、確かに景清は富士乃を捨てたのかもしれない、それはひどいことだと思う。でも、彼女が貧乏暮らしをして苦労したのは、景清のせい?放蕩のあげく借金を残して亡くなった夫(一也の父)のせいではないかい?景清を「母の仇」と恨むのはちょっと違うんではないかい?とオパールは思ったのであった。まあ、景清にだって、富士乃を不幸にした責任がまるっきりないとは言えないけど…(それでは物語になりませんね、(^_^;)ボソ)
そして、20年の月日が流れた。昭和15年、欧州生まれの景清の娘柳子は20歳、通っている清学院で、同級生とどちらが勝つか恋のゲームを楽しんだりもしている。そんな折、従兄の津川圭吾が旅から戻ってきた。彼は旅行で撮ったいろいろな写真を柳子や父景清、母貴久子、妹琴子に見せ談笑する。
遠乗りに出かけた柳子は、行く手を遮るように現れた一也に柳眉を逆立てる。
なんて無礼な男!
「邪魔です、おどきなさい」
と言ってもどかない一也。
「聞こえませんか」
なお、何も言わず見つめる一也。
「失礼な」
近づき思わず鞭を振り上げる柳子、それを止める一也、一瞬火花が散る。
柳子の鞭を奪い、彼女の馬に一鞭くれる一也。
一也の鞭を受けた柳子の白馬は走り、一也も去っていく。
帰宅した柳子は、使用人きぬから一也に奪われた鞭を「忘れ物を届けてくれた人がいた」と言われ渡される。柳子は先ほどの出来事を思い出し、鞭を投げ捨てる。
この世に生を受けて20年、初めて出会った男の野性に柳子の心は激しい衝撃を受けていた。
ついに出会った柳子と一也!しかし、一度鞭を奪っておいて、後から返してくるなんて(それもご丁寧に袋に入れて)、なか
なかにくいです。
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第2話
従兄の圭吾の部屋で彼の写真を見せてもらう柳子。
「柳ちゃん、コーヒー飲む?」
うらやましい、私もああやって京三サマにいれてもらったコーヒーを飲んでみたい。
柳子にコーヒーを入れてくれる圭吾、フェミニストなのか、なかなか気が効く。
しかし、圭吾には魂胆があった。柳子にお見合いを薦めるためだった。ていよく逃げられる圭吾。
一也の周りには様々な人がいた。一也の下宿先の大家でもあり、居酒屋を経営するタカ。タカの子、正一は一也になついているが、タカはなぜ一也が自分のところに下宿してるのか、恋人もいないのか?と不思議に思っていた。一也は会社を経営していた。昔世話をした山下順造を使って、次々と景清の会社を自分のものにしていた。せっかく大陸で命をはって稼いだお金をどんどん使う一也にもったいないという順造。
「俺は本気なんだ。どんなことをしても、奴を朝倉景清を倒す…」
と一也。
「だが、朝倉も黙って引っ込むタマではないぞ」
と順造は言うが、極力一也に協力すると朝倉一族の調査書を渡す。
景清は、広い土地を葡萄園として所有していた。葡萄園での柳子、景清、貴久子、琴子。景清の夢は、世界一のワインを作ることだった。葡萄の苗を見に小屋を出ていった景清、貴久子と入れ替わりに、入ってきた圭吾に客が訪ねて来た。その客こそ、圭吾が紹介しようと思っていた柳子のお見合い相手の伊能鳥彦であった。
「お目にかかれて、本当に嬉しく思います。今度はゆっくりとお話を」
とヒジョーに嬉しそうな鳥彦は、挨拶だけで帰っていく。偶然あったような感じだが圭吾が呼んだのではないかと言う琴子。
もし、そうだだとしたら圭吾お兄さまにしてやられたりして…。
学園で、柳子の恋のゲームのライバルに、柳子は片岡元を紹介され、片岡の誘いをどちらが受けるか勝負を申し込まれ受ける。
まてよ、片岡さんってどっかで見たことない?そうだ、「レッド」の飲んだくれオヤジこと佐藤仁哉さんの若き日の姿では?あの白いマフラーと蝶ネクタイはどーも華族のおぼっちゃまには見えそうもないけど。佐藤さんは「愛の嵐」にも出演されていた。
景清のスケジュールを調べた一也は、日比谷倶楽部に行くが、そこには元から招待を受けた柳子もいた。その柳子を強引にダンスに誘う一也。戸惑いながらもすっかり一也のペースにはまる柳子。
「あなた一体…」
元に対しては、あくまでもゲームとして彼をあしらう柳子であったが、一也に合うと心が激しく揺れてしまう。
強烈な魔術をかけられたように柳子はなすすべがなかった。
無礼な男と思いつつも、一也が気になって仕方がないようですね、柳子さん。これはもう恋の始まりですね。柳子お嬢様の周りには、一也みたいな強引な野性味あふれる男性はいないようなので、新鮮に映るのでしょうか?しかし、「野性の君、一也」と「優しいジェントルマン、圭吾」を1人占め?している柳子お嬢様がちとうらやましかったりして。
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第3話
日比谷倶楽部での場面の続き、
「では、片岡様ごきげんよう」
と帰る柳子の後姿を見送りながら、
「絶対、私の物にしてみせる」
と執念を見せる元。
柳子は、一也に会った場所で一也を待っていたが、彼は現れなかった。元気のない柳子に、母貴久子は世の中には華族の女とそうででない女の2種類の女がいる、そうでない女になっては駄目。ウィットやエスプリが大事、恋をする時にも優雅さが要求される、はしたなく恋に溺れることは有り得ないと言い聞かせる。
「もし、恋をしても上手に楽しんで上手に終わらせる、ゲームのように」
と答える柳子、でもそのゲームもそろそろ卒業して、朝倉家のための縁談を受けるようにと母は言う。柳子はわかってると言い、父のような男性を選ぶと言う。しかし、心の中ではやっぱり一也が気になり、一也から返却された鞭を見つめる柳子であった。
うーん、そんなに簡単に恋のおいしい部分だけ楽しんで、終わらせることが出来るのかなあ。
タカの息子、正一と遊んで疲れた子を背負って帰宅する一也。正一がもう少し強くなってくれるといいのにと言うタカに、
「なるさ、この子は母親の苦労を知っている」
と自分の子供の頃の話をする一也。母を苦労させた相手はのうのうと栄えていると言う一也。
「それで、仕返しでもしようって言うのかい?」
タカは心配であった、掃除をしている時、一也の日記を思わず読んでしまったからであった。そこには「母の仇」の文字が…。
朝倉家を訪ねて来た鳥彦は、応接間で朝倉家の家族の前でいろいろな話をする。景清のワイン作りの話にも及ぶ。その後、圭吾と二人になった鳥彦は、圭吾が恋のライバルになるんではないかと心配する。圭吾は柳子を妹のように可愛がっていると言い、鳥彦を安心させる。
柳子に片岡元から求婚の申し込みが、でもきっぱりと断る貴久子。しかし、諦めきれない元は柳子を待ち伏せ、無理矢理柳子を車に乗せて連れさらおうとする。そこに鳥彦が颯爽と現れ柳子を助ける。
「腕ずくで言うことをきかすのでは、獣と変わらんじゃないか?」
「貴様、名は?」
「伊能鳥彦、日日新聞社会部にいる。いつでも訪ねて来たまえ」
「そうしよう、今日のこと肝に銘じでおくぞ」
と捨てセリフを吐いて逃げていく元。
まるで、典型的なチンピラのようなんですが…。
お礼を言う柳子、家まで送ろうとする鳥彦と柳子を見ている男がいた。一也だ、ちょっと気取ったような会釈をして、車に乗り去って行く一也。
自分の心を見透かすように現れた男に、柳子は激しい戸惑いを覚え、身じろぎも出来なかった。
いつも都合良く現れる一也。もしかして、柳子を見張ってる?
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第4話
一也のことを考えるといらつく柳子であった。一方、一也は着々と景清の会社を乗っ取っていったが、さらに景清を苦しめる為、柳子に偽りの恋を仕掛け捨てようという魂胆もあった。父の会社が二つ無くなったことを心配する柳子と琴子であったが、父を信じろと逆に貴久子に言われる。景清は次々と会社を取られ、ワイン販売の根城の会社までに手を出して来たと知ると、見えない敵と戦うことを決意する。
一也を心配するタカは、
「天堂さん、何かあったのかい?顔に出てるよ、あんたこの頃おっかいない顔してるもの。どうしたんだよ」
と訪ねるが、一也はていやくかわす。俺のことはほっとけという一也に頼りにして欲しいというタカ。
もしかして、タカさんは一也に気があるのかなあ。そうだよね、いつも子供を可愛がってくれて子煩悩だし、優しいしね。
景清の夜会が開かれるという日、またも片岡元が訪ねて来た。景清に借金があることを指摘し、片岡家の財力を誇示して柳子との結婚話を蒸返すが、景清ははっきりと断る。
「それでは、我が片岡家の申し出は一切お受け取りになれない」
「くどい」
本当だよ、片岡君、しつこいよ、いいかげんにせい。しかし、この人後で何かまたしでかしそうで、ちょっと怖い。
変わって夜会の場面。招待客のシンプソン氏は、景清に一也を紹介する。ワイン作りを教えて欲しいと一也。
「なぜあの男が。このパーティに」
柳子はビックリする。一也が気になって仕方ない柳子であった。
「やっとお近づきなれましたね」
と柳子に近づく一也、そして景清の壇上での挨拶が始まったが、いきなりナイフを持った暴漢が景清に襲いかかる。一也はすかさず暴漢に立ち向かい取り押さえる。
柳子の心に今激しい嵐が吹き荒れていた。
うーん、こういう場面を見ちゃったらやっぱりますます一也が気になってしまうのが、女心。前回の鳥彦さんもかっこよかったけど、やっぱりナイフを持った暴漢に立ち向かっていく一也くんの方がいいかなあ…と勝手にオパールは、ウハウハ想像してしまう。でも、パーティに招待されていた柳子のライバル?彩子様も気になります。この方と片岡君がいろいろと絡んで来そうな予感。それはまたこれからのお楽しみですね。
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第5話
前回のラストと同じ夜会の場面、一也は暴漢と闘い取り押さえる、その後ボーイに連れて行かれる。
しかし、他の人達みんな見てるだけで誰も手を出そうとしない。誰かぁ一也を手伝えよと一人突っ込むオパールであった。(^_^;)
一也の闘いぶりを見ていたシンプソン氏は一也を誉める。バロン(朝倉男爵)は、一也がこの場にいてくれてラッキーだと言うシンプソン氏に、一也は自分の方がラッキーだったと言う。
I was in the right place at right
time. (偶然のめぐり合わせという奴さ)
一体何(誰)に対して「運命のめぐり合わせ」だと言うの?シンプソン氏の突っ込みを期待したオパールだったが、シンプソン氏はあっさりと納得してしまう。ありゃりゃ。(^_^;)
怪我をして帰宅した一也を心配するタカだったが、一也は葬式とかお祝いとか訳のわからない適当なことを言う。助けてもらったお礼に一也を屋敷に招待する景清であったが、柳子は気が進まなかった。順造は景清を助けた一也を責めるが、一也は、
「そう簡単に死なれてたまるか。朝倉は俺がこの手で始末をつける」
景清を助けたことで、景清の心に強烈な印象を与えたことに満足していた。
「なるほど、天もお前に味方をしたと、そういう訳か」
と順造。つきを逃したくない一也は、順造との繋がりに気をつけると言う。
一方、柳子のライバル彩子は、柳子が一也に好意?を持っていることを指摘する。彩子も一也に興味があるらしい。景清は一也の身元調査をさせていた、しかし、景清の会社の株の買占めをしている順造との繋がりにまだ気づいてなかった。
朝倉家に招待される一也、朝倉家の人々は一也の話を聞いた。一也は大陸にいて自分の両親は馬賊に殺されたと言う。
「それでも、母はを少しも馬賊を恨まずに…」
「母は人を恨むことを知らない女でした」
「父母を馬賊に殺されて、君に恨みはないのか?」
「こうして、男爵に教えを請うているのも、財を成し、敵なる馬賊を打ち倒さんが為です」
朝倉家の庭を散歩する柳子と一也。一也は「天堂」という自分の名前の意味を説明する。
「まあ、恐ろしい。それでは母の恨みという意味ではありませんか」
「だから、この名前どうしても好きなれない。しかし、僕にも一つだけ好きなものがある」
「あなただ」
いきなり、柳子を抱きしめキスをする一也。もがいて、一也の頬を叩く柳子であったが、一也も負けじと柳子の頬をなぐる。再び一也を叩こうとした柳子の手は大きな一也の手に止められる。それを木陰からそっと見る人物がいた…圭吾であった。
あちゃー、やってくれますね、一也君。お嬢様はこういうのに弱いんですぅぅ・・・たぶん(^_^;)でも、暴力はいかんなあ・・・女性に手をあげちゃいけません。(`´メ) しかし、周りは紳士的な男性ばかりでこういう方はいませんでしたからね。紳士的な男性も素敵だけど、たまには強引にされてみたいとオパールは思った。でも叩かれたくない、って誰も私のことは聞いてないって。(´Д`)
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